傘から始まる恋

私がオロオロとしていると、

先に口を開いたのは
やっぱり優ちゃん。



「一緒に…帰ろっか??」


えっ???
顔をあげて優ちゃんを見ると
ふいっと顔を背けられた。


…でもね?優ちゃん???
耳…真っ赤だよ???


「クスッ…いいよ!私も帰りたいっ」


「お前何笑ってんだよ…」


すると優ちゃんは私の腕を掴んで
歩き始めた。


…なんで腕???
そう言おうとしたけど
優ちゃんの耳が本当に赤くて
少しにやけながら言うのをやめた。


そして傘をさそうとすると

「おぃこら…ちょぉこい!」

って優ちゃんとぴったり
くっついて優ちゃんの傘の中に
2人で入ってまた歩き出した。



「私…傘持って「いいじゃん!!…」


えっ…


怒ったの???

ちょっと不安になって
優ちゃんを見ると


目を合わさずに


俺がしたいだけ…


なんて…期待しちゃうじゃん…
そんな耳真っ赤にして
手だって震えて…




ねぇ???期待しても…いいかな??


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