先輩と私と。
そのとき、2音のトビラがバッと開いた。




「すいません!!!失礼します。石上、いますか」




ヤマキが少し息を切らしていた。





「あ、はい」





思わず立ち上がって、






顧問とアイコンタクトをとって、廊下に出る。





「誰か、職員玄関で待ってる」





「ありがと」





ヤマキも外に出るようで、2人で職員玄関に向かう。





「よく気がついたねー。待ってたんでしょ?」





「いや、エロい体してたから」





「......あ、そう」






ヤマキはヤマキだ。





エロいヤマキだ。





「そういえば、誰か死んだのってホント?」





「...ホントだよ」




「マジだったんだ...。それって吹部?」




「うん。千愛ちゃん。知ってる?ほら、廊下で誰かに足取られながら、ヤマキに私呼んでくるように言った子」





「あぁ....なんとなくな。あいつか」




「そう。もう何か、まだ分かんないんだよね。分かってる気でいたけど、まだ飲み込めてないの」





「時間かかるもんだよ。焦ることはないんじゃん」





「そうだね」







靴を履いて外に出ると、妹ちゃんが立っていた。




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