先輩と私と。
私が知っている千愛ちゃんの口調だった。




本当の千愛ちゃんじゃないけど、





それでも、嬉しかった。





顧問は言う。




「上杉さん、すごくいい事言ってますよ」




それだけ言って、職員室に引き篭もった。






涙を流していたらしい情報を聞いたのは、2学期に入ってからだった。








部活が終わって昇降口に行く。






靴を持って、





職員玄関に行く。






百合と話しながら靴を履くと、






百合の靴から、くしゃ、と紙が丸まるような音がした。





百合は足を抜いて靴の中に見る。





くしゃくしゃになった紙が入っていた。






それを破けないように広げて、読み出した。





小さなメモ帳。




百合はすぐにそれを私に渡した。





それを読む。





『山宮へ





ずっと好きです!!



付き合ってください!!




木間』




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