【完】溺愛プリンセス~最強Boysに愛されて~
熱っぽい、雅の視線。
そうやっていつも女の子を翻弄してるの
だろうか。……いや、女の子を翻弄して
るのかさえ不明だけど。
二、三秒見つめあってから、視線を逸ら
す。彼の瞳は、危険すぎる。
「そういう意味じゃない。……キスくら
い、知ってるわよ。そうじゃなくて、な
んでいきなりキスなんて……」
「それは俺たちが、恋人だから」
……恋人、って。
「貴方が勝手に決めたんでしょ」
「決断したのは、麗だ」
「あれは……っ!」
だって、あれは。
類が私を脅してくるから。本当は、姫に
なんてなりたくなかった。
恋人なんてそんなの、要らなかった。
「……ズルいのよ、貴方達」