すっぴん★
「そうなんだ。良く分かったわ。でも、それって、病院に行かなくては
いけないのでしょう」
素がおどおどしながら俊介に尋ねた。素の顔は、不安でいっぱい。
「自分で出来ない事はないだろうけど・・・。いや、やっぱり無理かな。
皮膚科に行けば」
「ええ、皮膚科に」
素の顔が、思わずしかめっ面になった。
「パッチテストは、痛くも、痒くも無いよ。子供だって、嫌がらないか
ら」
俊介が素を病院に行かそうと、説得を試みた。が・・・。
「でも・・・。いや、まだ、行きたくない。私なりに考えてみるつもり。
まだ、ギブアップしていないし」
素が必至の抵抗を。
「それでも、駄目な時は」
「その時は・・・。その時は・・・。ギブアップするよ。そして、必ず
病院に行くからね。約束するよ」
素は、腹を決めた。
(考えても、考えても駄目な時は・・・。その時は、病院に行こう。嫌
いな、嫌いな、大嫌いな病院に行こう。そして、パッチテストを受けよ
う)
心が決まると、素の気分が少し軽やかになった。