すっぴん★
「ハワイの海は、医者だな。と言うより、名医だな」
俊介が呟いた。
「そうかもね」
二人は、顔を見合わせて微笑みあった。
「では、そろそろドクターと対面いたしますか」
「ドクターワイキキは、今日はご機嫌のようよ」
俊介のジョークに、素もジョークで受け答えた。
「荷物を片付けたら、マラソンのコースをざっと下見に行こう」
「ええ、いいわよ」
二人は、スーツケースの中の荷物をてきぱきと片付け、部屋を出てホテ
ルのフロントへ。
フロントでレンタルサイクルの店を紹介してもらうと、二人はそこで自
転車を借りた。
そして、マラソンのスタート地点であるアラモアナ・ビーチパークへと
向った。