すっぴん★

「あっ、こんな所にちゅるちゅるの毛が・・・。何故、あそこの毛が
枕の下に落ちているんだ。これは、難解な謎だぞ。これだから、他人
のベッドで寝るのは嫌なんだ」

俊介が文句をぶつぶつ。


「ん。もう。他にも落ちているんじゃないの」
「ベッドには、もう落ちていないか。ベッドの下は?」


俊介が、ベッドの下を覗き込んだ。



「あっ、落ちている。ここにも、あっちにも。ああ、これだから、嫌
なんだ。気持ちわりぃ」



俊介は、リュックの中から小さなほうきとちりとりを取り出して、
急いでベッドの下を掃き出した。


「どれだけあるんだ。もう、いやになる」


俊介が文句を言いながら清掃に熱中していると。




そこへ、シャワールームから出て、バスタオルを体に巻き付けた素が、
俊介のすぐそばに現れた。





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