すっぴん★
「チョコレートは食べてくれた」
俊介も、素につられて少し早口で言った。
「食べたよ」
「で、どうだった」
「おいしかったよ」
「そうじゃなくて。アレルギーはどうだった」
俊介は、早くアレルギーの結果が知りたかった。
「全然」
素が短い言葉で言った。
俊介は素の言葉に耳を疑った。
「全然、何?」
「出なかったよ。何も変わりはありません」
「私、急ぐから、これで電話を切るわよ」
素が電話を切った。
通学で急いでいるのか。
素の苛立った声が、電話の向こうから冷たく消えた。
「まじで・・・」
俊介は、がっくりとうなじを垂れてしまった。