すっぴん★

授業が終わった。

素は、帰り道でボランティア部の部長 平かおると偶然に出会った。

赤百合女子大は、阪神電車香櫨園駅の近くにある。


二人は駅前のcaféに入り、取り留めの無い話に花を咲かせる事になった。

「高橋君とは、あれからどうなったの」

椅子に腰を下ろすなり、素がかおるに質問をした。

「ああ、あいつ。もう別れたわ」

かおるが冷たく言い放った。


「ええ、もう別れたの。あんなに熱々だったのに」
「あいつ、女装の趣味があるみたいや」

かおるがぽつりと言った。


「気持ち悪うて。それで、会うのが面倒臭うなったんや」

かおるがけだるい口調で呟いた。

「そうなんだ」

素も、それ以上はかおるに聞けない。


暫し、嫌な沈黙。






 
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