表と裏の恋



「あの富樫くん…そろそろ手離してくれる?」


「なんでですか?」

聞いてるのはこっちなんだよ!?



「なんでって…いろいろ誤解されるっていうか…」


「付き合ってるんだし、いいじゃないですか」


「あたしはまだ了承してないよ」


「"まだ "ってことは了承する日が来るんですね?」

富樫くんはあたしの手を引いて、あまり使われてない空き教室に入ると
あたしを壁に押し付けて眼鏡を外した

切れ長の目で見つめられ…
そして、唇が重ねられる

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