表と裏の恋


「帰りますよ」

と言ってわたしの手を握って歩きだした

温かくて大きな手に安心感を抱いた
そして、ふと疑問が



「ねぇ、なんであたしがあそこにいるってわかったの?」

校舎裏なんてあまり人に見られるような場所ではない



「…廊下歩いている時、実羽さんが校舎裏に行くところが見えたんですよ。それで行ってみたら、あの場面だったんです」


すごい偶然…
それがなかったらどうなってたか…



「ねぇ、あの2人やっぱり…」

とすれ違った女の子たちの話声が聞こえた

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