満月の人魚
「じゃあ、行けないようにするまでだ!」
言うなりこちらに向かってくる。
そこからはまるでスローモーショを見ているかのようだった。
包丁を握りしめ鬼の形相でこちらに向かってくる零士からかばうように、丈瑠が瑠璃を抱きしめた。
丈瑠の背に切りかかる零士。
丈瑠は瑠璃を抱きしめたまま身をよじり、零士の足元に蹴りを入れる。
するとバランスを崩した零士が、派手な音を立てて床に転がった。
その音にハッとした瑠璃は、慌てて丈瑠の傷を確認する。
「丈瑠‼」
「……大丈夫、まだ浅い方みたいだ…。」
丈瑠はそう言うが、服は切り裂かれそこからは血が流れ出ている。
丈瑠の額には汗が浮かび、苦悶の表情を浮かべている。
「……どうして…!」
零士を見るとこちらをじっと見据えたまま、立ち上がるところだった。
言うなりこちらに向かってくる。
そこからはまるでスローモーショを見ているかのようだった。
包丁を握りしめ鬼の形相でこちらに向かってくる零士からかばうように、丈瑠が瑠璃を抱きしめた。
丈瑠の背に切りかかる零士。
丈瑠は瑠璃を抱きしめたまま身をよじり、零士の足元に蹴りを入れる。
するとバランスを崩した零士が、派手な音を立てて床に転がった。
その音にハッとした瑠璃は、慌てて丈瑠の傷を確認する。
「丈瑠‼」
「……大丈夫、まだ浅い方みたいだ…。」
丈瑠はそう言うが、服は切り裂かれそこからは血が流れ出ている。
丈瑠の額には汗が浮かび、苦悶の表情を浮かべている。
「……どうして…!」
零士を見るとこちらをじっと見据えたまま、立ち上がるところだった。