ロリポップ
「パンとコーヒーしかないですけど良かったら」と言う恩田君に「お願いします・・・」と小さく返事をする私。
ほんと、ごめんなさい、恩田君。
ヤケ酒乾杯!なんかして、本当にごめんなさい。
とんだ醜態をさらして、迷惑掛けて、挙句、やっちゃった!?とか一瞬でも考えてしまった恩知らずの私を許してください・・・うぅ・・・。
部屋を出て行く恩田君に続いていくと、私の部屋にはないリビングが。
しかもかなりの広さで、寝室以外にも部屋があるみたい・・・。
私、未だにワンルームなのに。
「広・・・」
思わず呟いたそれは、カウンターキッチンでコーヒーカップを探していた恩田君にも聞こえてしまったようだ。
背中を向けていた恩田君は、クルっとこっちをみて苦笑いしている。
「ここ、祖父の経営するマンションなんですよ。あ、一応、社会人なんで家賃としていくらかいれてますけど」
何気に恩田君、お坊ちゃまなの?
とか思って見つめていると
「逢沢さん・・・・・心の声、駄々漏れですよ」
って、クスクス笑われてしまった。
駄々漏れてって・・・。
「・・・ごめん・・・」
「何がですか?何気にってとこですか?ははは、別に気にしてませんよ?僕は別にお坊ちゃまって訳でもないですし。祖父がいくつかマンションを所有してるってだけです。僕には関係ないっていうか。だって、別に、このマンションが僕のものになるって訳でもないし、父は次男だから祖父の跡を継ぐのは長男の伯父ですし・・・って、僕、話、ずれてます?」
うん、なんか微妙にずれてる気がしてた、私も。
なんか、そこ、突っ込んじゃ悪いかな~とか思ってた、今、まさに。
こくこく頷く私に、入れたてのコーヒーを両手に持って恩田君がテーブルに向かう。
白い木目のナチュラルなダイニングテーブルは、二人で使うくらいの小さめなものだった。
「座ってください・・・・・」
そう言いながらコーヒーをテーブルに置く恩田君は私のほうを見ようとしない。
何?あ・・・化粧したまま寝たから、凄い顔してる?
マスカラとかアイラインとかでパンダ?ってか、私、顔洗ってないし・・・。
そりゃあ、見れないわよね。
と、一人納得してしまう。
「洗面所、借りてもいいかな?」
「あ、どうぞ。そこを出た左に・・・。タオルはかごの中にありますから」
「うん、分かった」
やっぱりこっちを見ようとしないまま、コーヒーを飲む恩田君を見ながら言われた洗面所に向かう。
恩田君は何かぶつぶつといってるらしい。
一人暮らししてると独り言、多くなるよね。
テレビ観ながら突っ込んだり、本読んでて、それないわ!とか思わず。
あ・・・そう言えば。
「恩田君」
恩田君のそばで呼びかけたら、彼は心底驚いた顔をして手にしていたマグカップを落としそうになっていた。
それを慌ててつかむから、「アツッ!!」って・・・・・。
そりゃそうだよ、入れたてコーヒーだもん。
「なな、何ですか!?」
「え?あ、さっき、電話、携帯がなってたよ?って、大丈夫?びっくりさせた?」
あまりの驚きように私のほうがびっくりしたわ。
「びっくりって言うか・・・。逢沢さん・・・その・・・」
「何?」
「足が・・・」
「足が?」
そう言われて自分の足に目をやる。そこに見えるのは、借りたスウェットから大胆に見える私の生足。
太ももの半分位のところまでしかないスウェットの裾から、白い足が見えていた。
「あ・・・ゴメ・・・」
何で謝ってるのか意味分かんないんだけど、動揺させたお詫びみたいな?
いやいや、今、思い切り動揺してるの、私でしょ・・・・・。
ほんと、ごめんなさい、恩田君。
ヤケ酒乾杯!なんかして、本当にごめんなさい。
とんだ醜態をさらして、迷惑掛けて、挙句、やっちゃった!?とか一瞬でも考えてしまった恩知らずの私を許してください・・・うぅ・・・。
部屋を出て行く恩田君に続いていくと、私の部屋にはないリビングが。
しかもかなりの広さで、寝室以外にも部屋があるみたい・・・。
私、未だにワンルームなのに。
「広・・・」
思わず呟いたそれは、カウンターキッチンでコーヒーカップを探していた恩田君にも聞こえてしまったようだ。
背中を向けていた恩田君は、クルっとこっちをみて苦笑いしている。
「ここ、祖父の経営するマンションなんですよ。あ、一応、社会人なんで家賃としていくらかいれてますけど」
何気に恩田君、お坊ちゃまなの?
とか思って見つめていると
「逢沢さん・・・・・心の声、駄々漏れですよ」
って、クスクス笑われてしまった。
駄々漏れてって・・・。
「・・・ごめん・・・」
「何がですか?何気にってとこですか?ははは、別に気にしてませんよ?僕は別にお坊ちゃまって訳でもないですし。祖父がいくつかマンションを所有してるってだけです。僕には関係ないっていうか。だって、別に、このマンションが僕のものになるって訳でもないし、父は次男だから祖父の跡を継ぐのは長男の伯父ですし・・・って、僕、話、ずれてます?」
うん、なんか微妙にずれてる気がしてた、私も。
なんか、そこ、突っ込んじゃ悪いかな~とか思ってた、今、まさに。
こくこく頷く私に、入れたてのコーヒーを両手に持って恩田君がテーブルに向かう。
白い木目のナチュラルなダイニングテーブルは、二人で使うくらいの小さめなものだった。
「座ってください・・・・・」
そう言いながらコーヒーをテーブルに置く恩田君は私のほうを見ようとしない。
何?あ・・・化粧したまま寝たから、凄い顔してる?
マスカラとかアイラインとかでパンダ?ってか、私、顔洗ってないし・・・。
そりゃあ、見れないわよね。
と、一人納得してしまう。
「洗面所、借りてもいいかな?」
「あ、どうぞ。そこを出た左に・・・。タオルはかごの中にありますから」
「うん、分かった」
やっぱりこっちを見ようとしないまま、コーヒーを飲む恩田君を見ながら言われた洗面所に向かう。
恩田君は何かぶつぶつといってるらしい。
一人暮らししてると独り言、多くなるよね。
テレビ観ながら突っ込んだり、本読んでて、それないわ!とか思わず。
あ・・・そう言えば。
「恩田君」
恩田君のそばで呼びかけたら、彼は心底驚いた顔をして手にしていたマグカップを落としそうになっていた。
それを慌ててつかむから、「アツッ!!」って・・・・・。
そりゃそうだよ、入れたてコーヒーだもん。
「なな、何ですか!?」
「え?あ、さっき、電話、携帯がなってたよ?って、大丈夫?びっくりさせた?」
あまりの驚きように私のほうがびっくりしたわ。
「びっくりって言うか・・・。逢沢さん・・・その・・・」
「何?」
「足が・・・」
「足が?」
そう言われて自分の足に目をやる。そこに見えるのは、借りたスウェットから大胆に見える私の生足。
太ももの半分位のところまでしかないスウェットの裾から、白い足が見えていた。
「あ・・・ゴメ・・・」
何で謝ってるのか意味分かんないんだけど、動揺させたお詫びみたいな?
いやいや、今、思い切り動揺してるの、私でしょ・・・・・。