シークレット・ガーデン


「ああ〜やだあ、司、なんで笑うの?」


真彩も釣られて笑う。

緊張がほぐれ、真彩の右手は自然に司の肩に触れていた。


「真彩、全然昔と変わらねえ…
思ったこと正直にポロッて言っちゃう癖。

旦那さんは真彩のこと、たまらなく愛してるんだろうね。真彩のメール読んでて、いつもそう思ってた」


肩を竦めて、くすくすと笑う司に真彩は

「何言ってるの…からかわないで。年下なのに!」

と言って肩を軽く押した。


「おっ…」


司はオーバーに身体を傾け、それが可笑しくて2人で笑った。



そのそばで、あどけない寝顔を見せる渚と理亜。

こうして2人が隣り合って寝ていると愛らしい幼い姉妹のように見えて、とても微笑ましかった。


「育児って思ったよりも、ずっと大変だよね。
寝ている時が一番可愛いって思っちゃう…」


暗がりの中、子供たちの寝顔を見ながら、真彩がしみじみと言うと、司はうなづいた。


「マジほんと。全然、こっちの思い通りになんかいかないんだよな…毎日バタバタしてるよ…」


そう言いながら、愛おしげに渚と理亜の寝顔をみる。


付き合っていた頃から、司が子供好きなのは知っていた。


決して早く子供が欲しい、とかそんなことは言わなかったけれど、一緒に出掛けた先で、よその幼子に笑いかけているのはよく目にした。






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