シークレット・ガーデン
困ったことが起きていた。
真彩を密かに悩ませる、優美子にも絶対言えない新たな悩み。
1週間に3,4度ある光俊との営み。
その最中に、つい、司を思い出してしまうようになっていた。
…彼の瞳。
大きくて長い指。
綺麗な形の爪。
真彩と呼ぶ声…
司の部屋で、初めて司が真彩の中心を貫いた昼下がりを思い出す。
すると、真彩の身体はいつもより敏感になってしまう。
「こんなこと絶対に許されないのに…」
真彩は自分に言い訳する。
これは『熱病』だと。
今だけのものだと。
司とは未来なんてないのだから。
もう、それぞれお互いの人生を歩んでいるのだからと。
「最近、真彩、アノ時、よく人差し指噛んでるよね….」
ベッドに横たわり、繰り返し真彩にキスをしながら、光俊はいたずらっぽい目をして言う。
「そお?全然気付かなかった…」
真彩は少し笑って言う。
それは、昔の癖だった。
でも、そんな事は忘れたふりをする。
「それってすげえ、セクシー。
たまんない…」
光俊は真彩の耳元で囁く。
真彩を抱いた後は、ぐっすり眠れて、朝も気分よくすっきり起きられるんだ、と光俊は言う。