愛してるよ、何よりも
麗斗に一方的に電話を切られてからずっと、私は真っ黒な画面を見つめたまま思考を巡らせていた。
行くべきか…行かなぬべきか…。
本音を言えば行きたくない。でも、行かなければ明日絶対夢子に理由を聞かれる。
そうなれば、後々面倒だ。
はぁ……。私は大きく溜息をつきながら仕方なく重い腰を上げた。
コートを羽織って外に出ると、少し雨が降っていた。
もう、本当最悪……。
つい三四日までは麗斗と話すことさえ嫌だったのに、何故今私は自ら彼がいる場所へ向かっているんだろう。
自分でも呆れる…。私は何がしたいんだろう…。
強く断れば良かったのに、臆病な心が先に働いてそれが出来なかった。
はぁ……。
差ほど長くない最寄り駅までの道のりを、私は何度もため息をつきながら歩いていた。