愛してるよ、何よりも
ニヤニヤこちらを見て笑う麗斗の姿が目に映った。
謝りたくない。だって私は何も悪いことしてない。
それなのに謝るなんて、絶対嫌だ。
でも、明日夢子と会社で顔を合わせたら気まずい。
「ごめん…ね…」
私は小さな声でそう呟いた。
ドクン…ドクン…。
何これ…。胸が痛い…。痛すぎる…。
「っ…」
呼吸が苦しくなって、ギュっと着ていた服の裾を掴む。
視線をゆっくり麗斗に移すと、彼は私を見て目を見開いて驚いていた。
私は彼の表情の意味が分からなくて、首を傾げる。
何だろう…?私何か変なこと言った?
みんなが謝れって言ったから、謝ったのに…。
どうしてそんな顔するの?