真夜中の訪問者
まだ言いたい事があった私の唇をあっという間に塞ぐ。
「…んっ」
優しくついばむように何度もキスをしてくる。
そしてやっと唇を離した大和はギュッと私を抱きしめた。
「弟のくせに、急に男にならないでよ」
大和の胸をぐいっと押し返す。
『弟だって、男なんだよ』
「そんなへ理屈、聞こえない」
『…ったく、これ以上は我慢してんだから、黙ってされるがままになってろよ』
ブツブツまだ文句を言ってる私を引き寄せさらにきつく抱きしめる。
もう寝る、と勝手に言い寝息を立て始めた大和。
大和の腕に抱かれて寝つけない私の事なんて
お構いなしだ。
でも、こんな関係もいいかもしれない。
大和の香りが鼻をかすめ心地よい睡魔が襲ってきた。
そしてそのまま眠りにつき大好きなあなたの夢を見た。
END
