パツ子と甘えん坊くん。
あたしは手を伸ばした。
そして真琴の目元を拭う。
「…泣かないの、バカ」
若干目元に溜まった真琴の涙を手で拭ってあげる。
あたしの本音に満足したのか真琴はふっといつもの笑顔に戻った。
「…泣いてないよ?汗だよ、これは」
本人が涙じゃないって言うから、涙じゃなくて汗ってことにしといてあげるよ、バカ。
あたしは手に持っていた真琴のタオルを真琴の首に巻いてあげた。
更にサービスでタオルで汗を拭いてあげた。
こんなことめったにしないからね。
真琴はかなり嬉しそうに少し頬を染めている。
そしてあたしの腰に回る手に力をいれた。