パツ子と甘えん坊くん。
あたしは真琴の言葉をただ黙って聞いていた。
「これでもかってくらいいつも一緒にいるのに、ちょっと離れてるだけで辛くなる。俺以外の男と小夏がちょっと話してるだけで嫉妬する。
束縛したくないのに、俺以外の男と話さないで欲しいって思っちゃう自分がいる…」
真琴がいきなり本音をあたしにぶつけてきて驚いたけど、本音を聞いて思う。
「…あたしだって真琴と同じだよ?」
あたしは身体を捻って、真琴の方を向く。
「…あ、あたしだって真琴が菜緒と話したり、お母さんとメル友になっただけで嫉妬したよ?あたししか見て欲しくないって思ってるよ、いつも」
なんて恥ずかしいことを言ってるんだ、あたしは。
恥ずかしいのに言葉が素直に出てくる自分に驚く。
でも本音を言ってくれた真琴に、あたしも本音で答えたかったから。
そう思ったら正直な言葉が出てきた。
「…だから真琴?」