パツ子と甘えん坊くん。



どこか空いたベンチにでも座るのかと思ってたのに。



真琴があたしの手を繋いでやって来たのは神社のお賽銭箱のあるところ。



「ま、真琴?たこ焼き食べないの?」



ひょこっと真琴の顔を覗き込む。



てっきりたこ焼きを食べるとばかり思ってたから、少し驚いた。



ん?といって真琴もあたしを見た。



「なんとなく先にお祈りでもしとこうかなって思って」



突然だな。
ハゲ太達と会って何の気が変わったのか分からないけど、真琴の気がいきなり変わるなんて…



そんなに叶えたいお願い事があるの?



かなり参拝者が並んでて、あたし達もその最後尾に並んで順番を待つ。



その待ってる間にたこ焼きを食べた。



真琴が一石二鳥だねって笑いながら言った。



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