パツ子と甘えん坊くん。



そしてふっと微笑んだ。



「嫉妬してないよ?こうやって小夏が抱きついてくれてたから。それに言ったでしょ?もう大丈夫だって」



ニコッと笑う真琴がこんなにも強くて頼もしいと思ったのは今この時が初めてかもしれない。



昔の真琴とは全然違う。
あたしと一緒にいて成長したんだな、真琴。



あたしも成長しないと。



真琴を包み込めるくらい強くならないと!



真琴を抱きしめる手を離して1人ガッツポーズをして決意を固めた。



自分の世界に入ってたから、もちろん真琴があたしを見て笑ったのは知らない。



「…ここにいてもあれだし、俺らも行こうか?」



真琴のこの声で我に返る。



そうだ、まだたこ焼き屋の近くで止まってたんだ!



コクリと頷いて、差し出された真琴の手を指を絡めて握る。



早くたこ焼き食べないと冷めちゃうもんね。
せっかく真琴が楽しみにしてたんだから。



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