パツ子と甘えん坊くん。

「そういえば小夏、電話で真琴は家に来ないでって言ってたよ〜？」



ニヤリと笑って下を向く真琴の顔を覗き込む。



風邪移しちゃうからって言ってたけどね。
あえて言わないで、意味深にしてみた。



真琴はハッとして顔を上げる。



「…お、俺だけ…？」



引っかかった引っかかった。
どうしよう、上がった口角が戻らない。



相当ショックだろうな。
世界一大好きな彼女に来ないでなんて言われたら。



私だって彼氏に言われたらショックだもん。
弱ってる時こそ傍にいたいもん。



さあて、これから真琴はどうなっていくのか見ものだな。



私は心の中で1人勝手に楽しんでいた。



【side end】