*華月譚*月ノ章 姫君と盗賊の恋物語
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千瀬が去った後。
汀はすぐに、行動を開始した。
まず、露草を呼んだ。
「露草、相談したいことがあるの」
「えっ? な、なんでしょう………」
突然に相談などと言われ、露草は何事かと目を丸くしていたが。
汀は姿勢を正し、きっぱりと宣言した。
「私、やめるわ」
「ーーーーーは?」
露草はぽかんと口を開いた。
汀は今度はにっこりと笑い、高らかに言った。
「私、入内するの、やめることにしたの」