イケメンの顔面踏んづけた結果。
『クビだから。
…もう二度と俺に近づくな』
あー、やっぱりイライラする。
何がクビだよふざけんな。
あんだけ人をコキ使っておいて偉そうに!!!
「…まぁ、不器用だからねー、慧は」
苦笑いした杉本葵が、ポッキーを一本差し出してきた。
「これでも食べて落ち着きなよ♪」
「…落ち着いてるよ」
と言いつつポッキーは貰う。うまい。
「じゃー綾世、学園祭は関口とまわるの?」
さりげなく杉本葵からポッキーを奪いつつ、きみちんが聞く。
「うん、だってきみちんは杉本葵とまわるんでしょ?」
「そうだけどさー、…そうじゃなくて」
何か言いたそうなきみちん。
「まぁいいんじゃない?アヤちゃんが関口とまわりたいなら♪」
ニコッと笑う杉本葵。
「知らなかったことにも気づけるかもよ?♪」
「知らなかったこと?」
うん、と杉本葵が頷くのと同時に、チャイムがなった。
「楽しみだね?学園祭♪」
「? うん」