キミがいるから。
「ぎゃははははっ」
「マジかよ!」
「ウケるわそれっ」

もう6時だというのに騒がしい。
コンビニの前でたむろってる集団を睨みつけた。
…ん?あれは…
同じクラスの、たしか沢田!?
何やってんだよ。
っていうか、寒くないの?
ま、いいか。私には関係ないし。
私はホットココアを手に取り、レジへ向かう。
また寒い外に出ないといけないのか。

ハァ、まだいるよアイツら。
私は沢田がいる集団を、横目で見ながら通り過ぎた。
「おいっ」
ビクッ
な、なに!?
振り向くと、そこには沢田がいた。
突然なんなの?びっくりした。
「…なに?なんか用?」
「いや、別に」
「じゃ、私帰るから」
再び家の方向へ体を向き直し、歩き始めた。
「おいっ、ちょっと待てよ」
ほんっとに…なによ、もう。
用はないんじゃなかったの?
「用はないんでしょ?じゃ。」
「ちょ…い、家まで送るから…待っとけよっ」
はあ?なんでアンタに?
「別にいいから」
「よくない、ダチに言ってくるから待ってろよっ」


ー・・・
「ゴメン、遅れた」
ちょー寒いんですけどっ。
「よかった。もう帰ったかと思ったから」
待っとけって言われたのに、帰るわけないじゃん。
というか…
「アンタが待ってろって行ったんでしょ」
「あははっ」
若干キレてる私を見て、笑う沢田。
あーもう、一体何だっての?
「やっぱいい」
そう言い残して、家まで猛ダッシュで走った。
「ちょっ、川野━━━━!!」
沢田なんて知らない。
せっかく待ってたっていうのに。
時間の無駄なだけだった。
ムカつく。ムカつくムカつくムカつく!

沢田なんか凍え死んどけっ!


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