再愛 ーサイアイー
「………私、も…あいっ、してる!」
「つっかえ過ぎだ、バカ。」
涙が溢れた美幸の背中を、優しく撫でる。
「泣き虫になったな。」
「瑠衣の、せいだからね。」
うん。
俺のせいだね。
「瑠衣だって泣いてるくせに。」
「泣いてないし。」
「嘘つき。」
この涙は、嬉し涙。
美幸を泣かせても、その涙が幸せからの涙ならいい。
泣き虫な美幸が、俺の腕の中で泣いてることが、とても嬉しい。
「美幸、右手出して。」
「ん…?」
俺は、美幸の薬指にリングを通した。
美幸は驚いた目で、俺の右手を見た。
そこには、美幸とのペアリングがちゃんと薬指にある。