再愛 ーサイアイー
「左手は、俺が働いて、お前をちゃんと幸せに出来るようになったらな。」
「それって……」
美幸。
俺は、10年前にお前に恋をして。
諦めなきゃいけないのに、諦められなかった。
女々しいまま、ずっとお前を見ているだけの日々は、辛かった。
やっと叶った、俺の初恋。
初恋なんて、絶対教えてあげないけど。
俺は、お前といた時間の方が、人生で長いんだ。
「俺は、お前がいないと生きていけない。」
だから、な。
「あと、6年後。それ以上になるかもしれないけれど。
俺と結婚して下さい。」