Birth Day〜さよなら、悲しいあの日〜



ー次の日ー



「行ってきます」



「いってらっしゃい」



手を振る山本さんに背を向け玄関扉を開けた



外に出るとそこにはもう滝川くんが待っていた



滝川くんは片手を上げて「よっ」とかいってはにかむと後ろに乗るようにせかした



わたしは「おはよう」とだけ言って自転車の後ろに乗る



「秦野って私服カワイイのな」



滝川くんは自転車の後ろにわたしが乗ったことを確認しながらそんな事を自然に口にする



「カワイイ?」



「うん、スッゲーカワイイ」



おもいっきり普段着なんだけど...



滝川くんって派手好きそうで意外にシンプル好きなのかな?



滝川くんも思ってたより私服シンプルだし...



人は見た目によらずってこの事を言うのかな?



「秦野出発するからちゃんと俺に捕まってろ」



わたしは滝川くんの背中にくっつく



それを合図にしたかのようにほぼ同時に滝川くんは自転車をこぎ始めた



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