サヨナラのしずく
あたしとタクミさんは一緒にあたしの家へと帰った。



「雫、どうした?さっきから一言も話さねぇ」




あたしは黙ってタクミさんの顔を見た。



でも、やっぱり痛々しくてまともに見れない。




「驚かせて悪かったな。今日はいきなりヤられたからこんな様だけど、心配すんな。俺強いから」





タクミさんはそう言って傷だらけの顔で笑ってる。




だけどあたしはその笑顔ですごく安心したんだ。



本当に大丈夫だって思ったのに…あんなことになるなんて…。




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