溺愛王子とヒミツな同居
可愛い子だなぁと、走っていく女の子を微笑ましく思いながら、隣にいる大翔君を見上げると、彼も同じことを思っているのか、微かに笑ってるように見えた。
「そのうちにあいつらも戻ってくるだろうから、先に昼飯にするか」
今の大翔君を見る限り、機嫌が悪いようには一切見えない。
あんなに怒った大翔君は、初めて見たから。
一昨日みたいなことになってほしくない、そう思いながら今日が楽しい1日で終われるようにと、心の中で願う。
お昼を挟んでから、栞たちと合流したあとは、ジャグジープールや寝湯に入って少し癒されたり、
滝のプールに入って滝と格闘だとか言いながら栞がずぶ濡れになったりと楽しく温水プールで半日を過ごす。
「じゃ、また着替えて遊園地のゲート前に集合ね」
夏はまだ少し先だけど、久しぶりのプールを満喫した私たちは、後で合流する約束をして、その場で別れる。
待たせちゃいけないと、急いでシャワーを浴びて、着替えを済ませると、慌ただしく遊園地のゲート前へ向かう。