溺愛王子とヒミツな同居
お昼近くになる頃には、人もさらに増えてきて、油断したらすぐに迷子になりそうな雰囲気だった。
栞に付き合って、流水プールに出たり入ったりしていた宮内君は、気持ち悪いとダウン。
谷山君も若干、顔色が悪いように見えたけど、お構いなしの栞に次はスライダーだ!! と引っ張られてまた行ってしまった。
あの体力は一体どこに眠ってるんだろうと思うくらい元気で、プールを満喫してる様子。
私と大翔君は一旦、プールからあがると少し休憩するために移動することにした。
はぐれないように手を繋いで歩いてくれてる大翔君に、人混みを避けながらついていくと、前の方から小学生くらいの女の子が走ってきて、私にぶつかると軽く尻もちをついて転んでしまった。
「大丈夫? 怪我なかったかな?」
見た感じ小学2年生くらいの女の子は、私が手を差し伸べると慌てて立ち上がって深く頭を下げる。
「お姉さん、ごめんなさい。ちゃんと前見てなかったから、ぶつかっちゃって」
「ううん、大丈夫。私も見てなかったからごめんね。怪我がなくてよかった。
危ないから走っちゃダメだよ」
にっこりと笑った私に頷いてくれた女の子は、手を振りながら去って行った。