ゴッドネス・ティア














「なんだってーーー?!!」



それはある一室。

全てが真っ黒な世界、ぼんやりとした灯だけが頼りな暗い部屋に、この張り詰めた空気には似つかない拍子抜けた声が響いた。




「……声を抑えろ。ヒサノが起きてしまうぞ…」


「ヒサノはそんなんじゃ起きやしねーよ。
それよりどうゆうことだ!涙の石を持って行かれたなんて…!」





揺すっても揺すっても起きないヒサノをその辺のやっぱり黒いソファにテキトーに寝かせた後、スノーリアが切り出した話題だった。


そう、…………先日のレオナが意識を失ってしまってからの話。



スーから涙の石を取り返せなかったことを伝えれば、レオナは驚愕の表情をあらわにし、その辺にあったクッションに顔を埋めた。




(……俺が寝てる間にそんなことが…!)



悔しさいっぱいで顔を埋めているクッションを握りしめる。


本当なら、涙の石を頂戴した後、足速に懐かしき我がパオーレ村に直行するつもりだったのに……、実は帰る事しか考えていないレオナ。




………だが、一瞬彼の脳内で素晴らしい回転がおこった。

まるで頭上で豆電球がピッカーンと瞬くような閃き。




(……そうだ………!!)







「スノーーーーーリアぁぁあッ!!!!」


「ッ!!!??」



いきなり跳び起きたレオナに正直驚きながら瞬きをする彼に、レオナはにんまりとした笑みを浮かべる。




そうだ、あいつなら…!


あいつ…いや、彼女なら……!!








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