ツンツン姫がイケメン王子に恋をした話

千佳side









 イケメン王子こと石田潤によく声をかけられるようになってから、早2ヶ月。
咲きほこっていた桜が散って、梅雨の季節に入ろうとしていた。
雨ってやだな~。
髪の毛まとまらないし、制服濡れるし。
梅雨の時期が一番嫌い。
あーあ。
こんなとき、彼氏いたらなあ…♡
アイアイ傘して帰ったり、雨宿りしたり……♡♡♡♡
そんなの超楽しいじゃん!!
そしたら雨好きになれるし!!





「どういう理由よ、それ」





聞き慣れた声がして振り返ると、まだ眠そうな恵美が立っていた。








 
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