無垢なヴァンパイア


…足音が聞こえる。


バタバタと随分と騒がしいわね。


バタン!


扉が開いた。


足音に反応してカイはまた銃を取り出していたが、相手を見ると手を下げた。


銃は持ったままだが。


騒がしく入ってきたのは、この屋敷の主であるディール•ダンカン。


脂汗をみっともなくかいている。


…臭っ!


「お前ら、ここで何をしている!?おい、ヨト!こいつらを排除しろ!」


入ってきた途端にまくしたてるダンカンさん。


目が血走っている。


もう少しきちんと周りを見れないのかしらね?


「用心棒のヴァンパイアは排除しました。お話を伺いたいのですが?ダンカンさん」


冷ややかな目でダンカンを見ている私の代わりにカイはダンカンに答えた。





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