無垢なヴァンパイア
リルアの目は元の色のまま。
普段の時はアクアマリンのような水色だが、今はもっと深い色に染まっている。
サファイアのように美しい色、輝きを秘めている。
宝石のような輝きを放つ目、魅惑的に微笑んでいる唇。
尚且つ全て整っている顔はとても妖艶で、なのに清らかで美しい。
惹かれないものはいないだろうという美しさ。
「ええ、そうです。彼らに血を提供していました」
恋をしているように浮き浮きとした表情でダンカンはリルアに答えた。
「それは、彼らが表舞台から消えた後もかしら?」
「ええ、そうです」
リルアとカイは目を見合わせた。