Samsara

「きっと、百三十年前のリーゼルは…
  貴方を殺人という 悪の道に
   引きずりたくなかったのでしょうね。」

それを聞いた死神は

言葉を失った。


「百三十年前のリーゼルは…
  人々から 貴方の事を
 殺人者呼ばわり されるのが
     嫌だったんじゃないかしら…?」


結局は…


百三十年前の リーゼルと死神は

お互いに 同じ事を考えていた。


『大切な人の手を、汚させたくない』


と。

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