ほのかハイスクールグラフィティ

(2)

「幼なじみの柴田君と同じラクロス部の水野君じゃないの?どうしたの?」
 愛海の言葉に柴田暁人は、
「あ、あのさあ、い、今時間があるかな?ちょっと話があるんだけどさ」
「だって、もうお昼休み終わりでしょう?わたしたち、これから教室に戻るんだけど、後じゃダメなの?」
「いやっ、その、そんなに長い時間かからないからさ。ちょっとだけ話を聞いてくれれば、良いんだ。あの、その……」
 わたしはイライラして、
「何よ、もう、男でしょう?ハッキリ言ったらどうなの!あまり時間が無いのよ。あなただって、わかっているでしょう!」
 つい、怒鳴ってしまった。柴田も水野も一瞬、あっけに取られて唖然としている。愛海だけが、
「良く言った、大親友」
 愛海は、わたしの肩に手を回しながら、
「ほのかの言う通りよ。ハッキリ言ってよ!曖昧な態度は時間の無駄なんだから」
 柴田はふぅとため息をつくと、
「わ、悪かったよ、実は……」
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