LOVERS♥HOLICK~年下ワンコと恋をして
「ったく、なんて顔してんだよ。

 デレデレかよ。

 お前がそんな顔するなんて妬けるな。」

「何言ってんのよ、

 婚約者何とかしなさいよ。

 変な誤解されていい迷惑よ。」


「まあ、半分誤解じゃないんだけど……」

「馬鹿だから不安になっちゃうんでしょ。

 婚約までしたってことは覚悟決めたんでしょ?

 冗談でもそんなこと言わない!

 あんたの責任よ!」

後ろから頭をパコッと叩いた。

「きゃっ」

目を丸くしてびっくりしている彼女、

さっき確か陽向が幸路さんて言ってたっけ、

彼女は私の名前知ってたみたいだけど、

私はさっき初めて知った。

「幸路さん。
 
 この人にははっきり言わないとダメよ。

 そして、このくらい雑に扱っていいから、

 陽向になんか『様』なんてつけなくっていいから。

 わかった?」


「は、はい。」

「ひでーな。

 けど、

 悪かったな。」


「もう勘弁してよね!

 陽向はいつだって大切なことを言わないから

 女は不安になるの。

 いい加減学習しなさいよね。」

陽向は苦笑いしながら、お手上げって動作をしながら

ドアを開ける。








< 100 / 272 >

この作品をシェア

pagetop