LOVERS♥HOLICK~年下ワンコと恋をして
「ごめんなさい。」

柊は、ずっと言葉にできなかったであろうその一言を、

吐き出すように言うと、

わっと泣きだした。

「あらあら」

まるで子供をあやすように頭を抱きしめると、

優しく髪をなでたお母さんの手は、

白くて小さくて、

何かドラマのワンシーンのように

フォーカスがかかって見えた。

母という温もりを知らない僕にとってそれは夢にしか見ることのできないシーンだった。

意地は張っていてもこの家族はちゃんと繋がっていて、

柊のこの一言をずっと待っていたんだ。

お父さんはずっと押し黙ったままだったけど、

目の回りを赤くしながらその光景を見ていた。


此処にはちゃんと家庭が在って

愛があるんだな。

ああ、

もし運命で人間が動かされているのなら、

こうして柊を家族の時間に戻す役として用意されていたのかもしれない。

その役割に選ばれたことを神に感謝したい。







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