LOVERS♥HOLICK~年下ワンコと恋をして
あれは、母方の祖母の葬式だった。

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「あなたが彗?」

たった一人の家族だった祖母を亡くした僕の前に一人の女性が現れた。

その人が境田佐貴子という人だった。

僕はその人に手を引かれ神宮の家に連れていかれた。

会ったことのない

父方の親戚、家族達の好奇の目の中で

僕は孤独と不安でいっぱいだった。


「お母さん本気なの?

 また兄さんの尻拭いじゃない。


 この子の母親はまだ生きてるんだし、

 家で引き受ける必要無いんじゃない?」


「あの子が、引き取るって言ってるんだから、

 私はそれに従うまでさ。


 此処まで大きければそんなに手を煩わされないだろうし。」


「気持ち悪いほど兄さんに似てるわね。

 此処まで似てると知らんぷりするわけにもいかないかしら、

 変に勘繰られて世間に騒がれるのも面倒ですものね。


 はあ、本当に、兄さんの女遊びもいい加減にしてほしいものね。」



「あの子の生き方は、父親譲りさね、

 私も育て方間違えたよ。


 この子たちはああならんようにきつくしつけるさ。

 ああ彗。

 お前は兄さんたちと遊んでおいで。」


この時から何度か祖母と、

この人、叔母のこんな会話を聞かされた。


僕は決して招かれたものでなく厄介なものだった。


特に叔母にとって僕は邪魔な存在だったようだった。







 
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