LOVERS♥HOLICK~年下ワンコと恋をして

「あの会社を選んだのは、

 柊がいたからで、

 仕事にやりがいとかそういうので入ったわけじゃないんだ。」

「え?」

初めて聞いた言葉に、

驚いて彗を見上げると、


「知らなかったでしょ?

 俺は、ずうっと前から柊が好きだったなんて?」

ニヤッと笑い返した彗は、

っちょっと得意気だった。


「ずうっとって?」

「大学のころからずうっと。」

「大学??」


「やっぱな、

 大学の時俺、柊ナンパしたんだけど。

 覚えてない?」

「え?いつ?

 合コンで!」


「ごっ?え?あれ?あの時の生意気な大学生??」


「です。」

「え、なんで今まで言わなかったの?」

「だって、俺ばっか好きで、

 記憶にすら残ってないのかと思うと、

 なんか悔しくてさ」


「……ごめん。

 全く残ってないわけじゃないわよ、

 けど、

 当時あれは消してしまいたい黒歴史だったから」


「老けた大学生…だもんね」


「わ、悪かったわね!」


「 柊にとって忘れたい記憶でも、

 俺にとっては新鮮で、

 衝撃で、

 生涯忘れられない人との

 
 大事な出会いだったんだよ。」







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