ねえ、君にもし、もう一度会えたなら。



゜·∴。°·∵。゜·∴。





「……来ねーな……。」




駅の前……。



まだ、来ない彼女を……


俺はひたすら待っていた。






「………溶けるじゃん。」






新しい門出を祝うかのように……


春の暖かい日差しが…照り付けていた。









「………うまっ…。」




スプーンですくって。

バニラアイスを…ひと口食べる。










「……………。あほー……。」









最後の賭けの…



つもりだったのに。







溶けてしまったアイスを、アスファルトに…垂らしていく。







「……行くか……。」















俺はまだ…、気づかない。



青になった信号。




その先から………




彼女が、駆けて来ることに。








゜·∴。°·∵。゜·∴。


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