ナンパ男との恋

「単純発想でいいか?」

「単純発想?うん?」

「まず・・・・」

「まず?」

「甘ったれの方が春樹」

甘ったれって・・・

たぶん、抱っこから降ろした途端泣くから 甘ったれって言われてるのかもしれないけど・・・



「うん?あと一人は?」


「あと一人は・・・・
広樹 辺りでどうだ?」



「はるきとひろき?
うん、いい名前だと思うよ。
ところで
何で 甘えんぼの方が
春樹なの?」


「ん?そりゃ
春菜の春が入ってるだろ?」


・・・それって、


「私が 甘ったれって事!?」


「まぁ、少なくとも
俺の前じゃ そうじゃねぇか?」


そう言われると・・・・

次の言葉が出ないけど・・・。

「広樹の方は・・?」

「じいさんが ヒロシって名前だから
ちょっと拝借した」

「そっか、じゃあ
ますます いい名前だね」


そう言う私の言葉に

照れたように
少し笑みがこぼれる輝樹の様子を見てると

きっと

ずっと考えてくれたんだなって

そう想像するだけで

違う輝樹を見れたようで

うれしくなる。



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