ナンパ男との恋
▼新生活
それからの日々は
毎日 お母さんに怒られながら
料理を覚え、
家事を覚え・・・

美香と会う約束すらできないまま
慌しく過ぎていった。

家の中の物が
ほとんど お父さんの住んでる所へ運ばれて行き


私の部屋の物は
輝樹の部屋へ一旦運ばれ

いよいよ・・・

アパートへ引っ越す日がやってきた。

朝早くから

亮くん、秀忠くん、いとこくん
そして、美香の姿も・・・

他にも 私の知らない人が
次々と現れ

明らかに
こんな人数いらないでしょ・・・

と思ってしまうほど
賑やかで、人でゴチャゴチャしている。


結局、

最後まで
私と美香は
何も運ばず、設置もせず
2時間ほどで
引越しが終わってしまった。

こんなふうに
私の服と輝樹の服が
一緒に入れてあると
少しだけ 照れくさい・・・

片付けないといけないのに
輝樹のダンボールを開ける勇気がない私・・・

そんな私とは反対に
美香は あらゆるダンボールを開け
中身を出すと 床に並べていく。

「ほら、春菜
早く直していってよ。
私が直してもいいけど
どこに何があるか
分かんなくなると困るでしょ」

「あ、うん」

とは言っても
私も どこに直せばいいのか分からない・・・




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