ナンパ男との恋〜総集編〜
お姉さんが帰った後

「春菜さぁ・・・
何で 言い返さないわけ?」

「え・・?」

この雰囲気・・・

完全に ヤバイ・・・

「絶対、俺が出なかったら
バイトするハメになってただろ?」

「そんな事・・・」

ないって断言したいけど、
実際のところ
あのまま輝樹が出てこなかったら
自信はない・・・

「ったく、勘弁してくれよ」

完全に呆れている。

「ごめんなさい・・」

「だいたい 何で
勝手にズカズカ上がられてて
何も言えねぇんだ?
あれが 男だったら
お前 どうすんだよ?」

「・・・・・」

黙って うつむく私を見ながら
大きなため息・・・


そして、

輝樹の説教1時間コースの始まりだ。


とは言っても、
昔の事を言われ続けるだけだから
説教って言うのか よく分からないけど・・・


私は この時間が

嫌いではない。

所々に 愛されてるような言葉の端々が見え隠れするから
たまに 説教されてるのに
にやけてしまう自分がいて
輝樹に気づかれないようにするのが必死という事がある。

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