輝く心は空の星



結局私は一週間も学校を休んでしまい、今日は久しぶりの学校だ。


桜はまた私と登校できるのを凄く喜んでくれたけど、私は正直不安でいっぱいだった。


学校の教室に入ると、相変わらずみんな賑やかで、一週間も休んでしまった私は自分の席から身動きがとれずにいた。


「絵梨〜♪」


「あっ桜!」


桜が私の教室に遊びに来てくれた。


久しぶりに学校に来た私を気遣ってくれたのかな…


やっぱり桜は優しいね。


いつも自分より人のことだもんね。


私はもう少し自分のことも考えてほしいともどこかで思うけど、今はそんな桜の優しさがありがたかった。


しばらく桜と話してからチャイムが鳴って、それから一時間目が始まった。



…やばい。


授業の内容全然分からない…


やっぱり一週間のブランクはかなり大きかった。


誰かに聞きたかったけど、私の席の周りの子は小学生の時に同じじゃない人ばかりでしかも話したこと一回もないから話しかけづらかった。


そして二時間目は数学。


「教科書の問題が分かった人から先生に見せに来てください」


と先生が言ったとたんに一斉にみんなのシャーペンが動き出した。


どうやらこのクラスでは問題を解く早さを競っているらしい。


私も負け時とシャーペンを動かそうと思ったものの、問題が分からなくて手が止まってしまった。


その間にも問題が解けて先生に見てもらおうとみんなが列を作っていた。


あっという間に、自分の席に座っているのは私だけ…


とても…怖かった…


みんなが凄くレベルの高い人に思えた。


たった一週間で、こんなにも勉強の差や人間関係が変わってしまうんだね…


私、もしかして今一人なのかな…


そのあとみんなの丸つけが終わった数学の先生が私の机まで来て問題の解き方を教えてくれた。


でもそんな内容は全然頭に入ってこなくて私は一人、孤独を感じていた…



< 11 / 73 >

この作品をシェア

pagetop