魅惑の果実
数日後の平日。


私はお店を休み、明日香と街に出た。



「またあのイケメンに会えるなんて、メッチャテンション上がるぅ!!」

「友達の方がイケメンかもよ?」

「そうだったら余計上がる!!」



化粧バッチリ明日香は学校を出てからずっと笑顔。


明日香には悪いけど、会った瞬間相手は私たちを見てドン引きするかもしれない。


私と翔が出会ったのはクラブ。


あの日は店用にヘアセットしてたし、私のことを二十歳以上だと思ってるはず。


でも今日の私たちは高校の制服を着ている。


声をかけた相手が高校生だったなんて知ったら、普通引くよね。


待ち合わせの場所についたが、翔の姿はない。



「イケメンが来るって分かってると緊張する〜」

「嘘ばっかり。 明日香は緊張するタイプじゃないじゃん」

「えぇ!? そんなことないもぉん」



さっきはあんなことを言っちゃったけど、翔の友達だからってイケメンが来るとは限らない。


まぁ、その時は翔といい感じになってくれればいっか。


その前に相手が私たちを受け入れるかが問題だけどね。







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