魅惑の果実
流石はお坊ちゃま学校。


広い敷地に立派な校舎。



「体育館ってどっちだろうね」

「取り敢えず右かなぁ〜?」



相変わらずの適当ぶり。


ま、右行って間違ってたら引き返せばいっか。



「案内するよ」

「翔!」

「門のところで待ってたのに素通りするなんて酷いよね」



待っててくれたんだ。


校舎にビックリし過ぎて回り見てなかった。



「バスケの試合なんて興味ないんじゃないの?」

「美月がいるなら話は別だよ」

「翔君! 早く連れてって!!」

「あははっ、はいはい」



私たちが行こうとしていた道とは反対側に歩き始め、翔がいてくれて助かったと思った。



「もう始まってるの?」

「さっきね」

「健人君出てる!?」

「もう出てると思うよ。 練習試合とはいえ、今回は相手も強豪校だからね」



体育とかでバスケは何度も見てるけど、ちゃんとしたバスケを見るのは初めて。


迫力がありそう。






< 184 / 423 >

この作品をシェア

pagetop