魅惑の果実
「私、先に寮に戻ってるね。 いつもみたいに窓の鍵開けとくから時間気にしなくて大丈夫だから」
「ごめん……ありがと……」
明日香は少し笑うと、桐生さんに頭を下げて行ってしまった。
桐生さんと二人きり。
嬉しいのに気まずい。
桐生さんに手を引かれ、戸惑いつつもおとなしく着いて行った。
「何処、行くの?」
「マンションに戻る」
「…………」
私たちが車に乗り込むと、蓮見さんは直ぐに車を発進させた。
静まり返る車内。
会話が見つからない。
桐生さんの目も見られない。
ただ涙が溢れる。
そんな私を抱きしめる桐生さん。
ホッとするのに胸が締め付けられるのは何でかな?
好きなのにこの気持ちを上手く伝えられないのは何でかな?
誰でもいいから教えてほしい。
好きなのに辛い。
少しでもそう思ってしまった自分が嫌で堪らない。
もっとギュッと抱きしめて。
胸の痛みが分からなくなるくらい強く、強く抱きしめて……。
「ごめん……ありがと……」
明日香は少し笑うと、桐生さんに頭を下げて行ってしまった。
桐生さんと二人きり。
嬉しいのに気まずい。
桐生さんに手を引かれ、戸惑いつつもおとなしく着いて行った。
「何処、行くの?」
「マンションに戻る」
「…………」
私たちが車に乗り込むと、蓮見さんは直ぐに車を発進させた。
静まり返る車内。
会話が見つからない。
桐生さんの目も見られない。
ただ涙が溢れる。
そんな私を抱きしめる桐生さん。
ホッとするのに胸が締め付けられるのは何でかな?
好きなのにこの気持ちを上手く伝えられないのは何でかな?
誰でもいいから教えてほしい。
好きなのに辛い。
少しでもそう思ってしまった自分が嫌で堪らない。
もっとギュッと抱きしめて。
胸の痛みが分からなくなるくらい強く、強く抱きしめて……。